【連載】ドゥーラへの聴き取りレポート 2

June 1, 2017

 

 

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【連載】ドゥーラへの聴き取りレポート 1

Q 2. 人工乳寄りのママには、母乳育児を勧めますか?それともそのまま受け入れますか?

 

母乳育児を応援します、という答えで15名一致しました。さらに、ドゥーラ全員で再確認した点は「あなたがどのような選択肢を選んだとしてもサポートします」という前置きを必ずしておいてから、母乳育児について説明しはじめるという点でした。

 

<Q 2 についての反応を聞いてみて>

「あなたがどのような選択肢を選んだとしてもサポートします」というメッセージを伝えてこなかったというドゥーラも数名いたために、グループ全体がこのひとつの質問を通して、学びの機会を得ました。

 

Q 3. ドゥーラはまず相手の話を聴くことが大事、でも情報提供はどのくらいしていますか?ご自分がもっている情報で相手に役立ちそうと思ったら提供していますか?

 

15 名全員が「役立ちそうなものは情報提供している」と答えました。聴くことを最優先にしながらも、お相手の知らない情報で役立ちそうなものは積極的に提供しているということです。確かな評判を身をもって実感していたり、安心して薦められる専門家(例:国際母乳育児推進連盟のラ・レーチェ・リーグ、母乳外来している個人、バースセンターの中でもシニアミッドワイフとして相談に乗ってくれるMidwife on dutyの助産師)がいればためらうことなく紹介しているそうです。

 

さらには、代替医療のセラピスト(例:鍼灸師、マタニティーマッサージ、アレクサンダーテクニークやマタニティーヨーガといった産前に行うと良いことが分かっているエクササイズなど)の他、定評のある商品(例:アロマオイル、水中出産用のバースプールのレンタル、個人の症状にあわせてブレンドしてもらうメディカルハーブ)の連絡先を教えてほしいと頼まれれば実際に教えることもケースバイケースであるそうです。

 

<Q 3 についての反応をきいてみて>

私の知る限り、ドゥーラほどCPPD(Continuing Personal and Professional Development)の必要な職業は無いのでは?と思う程、継続学習の必要性は多くの会合やカンファレンスで喚起されています。実際にミニセミナーなどで、舌小帯短縮症の専門家から母乳育児支援について学んだり、ヒプノバーシング(お産における催眠療法)のセラピスト、アロマセラピスト、バースアート(お産の芸術療法家)達をゲストスピーカーに招いたドゥーラ向けの勉強会が存在します。結果、バラエティーにとんだ代替医療や健康法、スピリチュアルワークに明るい人がドゥーラには多いものです。

Q 4. 私が知る限り、(職業人として)ドゥーラへのパッションや行動力って、波があるものに見えます。でも常にとろ火(種火)はついてる感じです。完全に消える人っているのでしょうか?

 

この岸さんからの質問は、とても不思議な問いかけであり、同時に、本当にいいポイントを突いているなと思わせる質問です。YES or NO形式で聞いたのですが、すべての人が「常にとろ火がついている!」と満場一致でした。

 

ある方は、母親としてその時に自分にしかできないことも大事にしたかったので、「ドゥーラとしてもっと働きたい!」というパッションを温めつつ、子どもたちが小学校に入るまではバースドゥーラの仕事をグッと我慢して引き受けずにきた、という体験談をシェアしました。一方で、ベテランドゥーラ(息子4人、女の子ひとりの5人のママさんです!)のSさんは、「就学前の小さいうちは、学校などへの送り迎えの必要がないから、お産を積極的に引き受けていたけれど、今は子どもたちも全員学校にあがり、それぞれの習い事や学校関係で日々のスケジューリングができなくなったので、バースドゥーラを辞め、産後ドゥーラ業に専念している」ということでした。ちなみに今のSさんは、月曜日から金曜日の朝 8 時から18 時まで、職場復帰したお母さん方の赤ちゃんたちのために産後ドゥーラというよりも、シッターのような存在として(自宅を拠点)忙しくされています。

 

<Q 4 についての反応をきいてみて>

ドゥーラとはつまり、産みゆく女性にとって、どのような存在かというと、産前からの信頼関係ができていて、お産で最も辛い時も一緒に乗り越えてくれた大切なチームメンバーです。生まれてきた我が子に対しても分娩に立ち会っていた分、他人といえども愛情をひとしお強く、家族同然に感じてくれているであろうケアギバーなのです。そのようなお産に立ち会ったことによる独特の関係性が発展して、そのまま産後ドゥーラからシッターのような存在へと役割が変化していくこともドゥーラにとってはごく自然なことなのかもしれません。

 

【連載】ドゥーラへの聴き取りレポート 3 へ続く

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